(こちらの記事は2024年2月14日に更新されました)
「よく聞くコーヒーの「コク」ってどんなもの?」
「おいしいコーヒーが飲みたいけど、「コク」があると味にどんな影響や効果があるの?」
こちらの記事はそのような疑問を持たれている方に向けて書いています。
コーヒーの味の決め手となる苦味や酸味と並んで良く耳にする「コク」ですが、「コク」の正体は具体的にどのようなものなのでしょうか。
いままで耳にしてきましたが、いざ「コク」の定義を問われると答えられない…
また、コクがあることでコーヒーの味にどのような影響があるのでしょうか。
本記事では、コーヒーのコクの正体と、コクがあることでコーヒーの味にどんな影響や効果があるのかを解説しています。
結論(「コク」の正体と味への影響・効果)
結論を先に記載します。
コーヒーの「コク」の正体
「コク」の正体は、「苦味や酸味といった味そのものではなく、香りや食感、口に入れた時の濃厚さや味の広がり(後味・余韻)等を併せ持ったもの」。
「コク」がコーヒーの味に与える影響や効果
コクがあることで、コーヒーはより豊かな香りや濃厚さ、口の中での味の広がり(後味・余韻)を感じられるようになる。
そもそもコーヒーの風味にはどんなものがあるの?
コーヒーの「コク」について解説をする前に、そもそもコーヒーの風味(コーヒーの特徴を決める要素)にはどのようなものがあるのかを解説します。
コーヒーの風味は一般的に以下の5つの要素で表現されます。
苦味
風味の中では比較的わかりやすい風味のひとつです。
コーヒーに限らず、苦さのある料理や飲料などを口にしたときに感じる刺激のひとつですね。
食べ物の例で言うと「ゴーヤ」を食べたときに感じる風味が苦味ですね!
酸味
酸味もわかりやすい風味のひとつです。
文字通り、「酸っぱい!」と感じるときの風味です。
飲み物の例で言うとレモン系の飲み物を飲んだときに感じる風味が酸味ですね!
甘み
コーヒーで表現される甘みは、ケーキで感じるような糖分からくる強い甘みではなく、まろやかさのようなほのかな甘みです。
コーヒー豆が本来持つマイルドさのような風味を、コーヒーでは「甘み」と表現します。
香り
コーヒーの香りは、飲む前に嗅ぐことで感じることもできますし、飲んだ際、鼻に抜けていく時に感じることもできます。
コーヒー界隈では「フレーバー」と言われます!
香りは産地によって様々ですが、例えばアフリカ系のコーヒーであれば、フルーティな甘い香りがします。
コク
コクもコーヒーの大切な風味のひとつです。
実は、コクは表現が難しいのですが、言うなれば「濃厚さ」や「口に残る余韻」のようなものです。
コクもコーヒーの産地によって特徴が異なります
この「コク」については、次章以降でより詳しく解説します。
もう少し詳しく!コーヒーの「コク」の正体は何?
本章では、「コク」の正体をもう少し詳しく解説します。
「コク」はコーヒーの風味のひとつですが、前章で紹介したコーヒーの風味を感じる舌の部位は概ね以下のとおりです。
ん?「コク」を感じる部位がない…
そうです。
実は、「コク」は味覚として感じられる、いわゆる「味」そのものではありません。
また、「コク」に関しては、wikipediaでは以下のように定義されています。
(抜粋)コクの定義
コクに対する明確な定義はないが、甘味・うま味・苦味・塩味・酸味の五基本味の総和、さらに香りや食感などが加わり、濃厚感や広がり、複雑さなどを併せ持つと考えられている。「おいしい」と感じられる食品の中にも、果実などコク味の少ないものもあり、「おいしさ」とコク味は必ずしも同義ではない。
出典:コク味 – Wikipedia
分かったような分からないような…
舌で感じる味覚の実態と、「コク」の定義から解釈すると、「コク」の正体は、
「苦味や酸味といった味そのものではなく、香りや食感、口に入れた時の濃厚さや味の広がり(後味・余韻)等を併せ持ったもの」
と言えます。
確かに味そのものだけでなく、シチューやカレーなど濃厚な味の料理を食べた時にも「コクがある」と表現することがありますね
「コク」と「苦み」にはどのような違いがあるの?
「コク」と「苦み」の違いについても解説します。
「コク」も「苦み」も風味のひとつですが、これまでの解説のとおり、両者の特徴には以下のような違いがあります。
コク | 苦み | |
舌で感じる特定の部位 | なし | あり (舌の奥の方) |
感じるもの | 香りや食感、口に入れた時の濃厚さや味の広がり(後味・余韻)等を併せ持ったもの | 舌の奥の方で感じる刺激 |
「コク」は後味や余韻等が含まれた風味、
「苦み」は舌の奥の方で感じる刺激の風味
と言えます
コクがあるとコーヒーはどんな味になるの?
本章では、「コク」があることでコーヒーの味をどのように感じるのかを解説します。
前章での解説のとおり、「コク」の正体を
「苦味や酸味といった味そのものではなく、香りや食感、口に入れた時の濃厚さや味の広がり(後味・余韻)等を併せ持ったもの」
とすると、コーヒーを飲んだ時に感じる苦味や酸味、香りや後味といった、
「香りや食感、口に入れた時の濃厚さや味の広がり(後味・余韻)」がコクによってもたらされるモノと言えそうです。
コクがあることで、より豊かな香りや濃厚さ、口の中での味の広がりを感じられるようになります!
コクのあるコーヒー豆の代表格を紹介!
コクのあるコーヒー豆としては以下のものが代表的です。
ブルーマウンテン
ブルーマウンテンの生産国はジャマイカです。
適度な酸味とコクがあり、バランスの良い味わいと豊かな香りが特徴的なコーヒーです。
あらゆるコーヒーの良さを合わせ持つことから「コーヒーの王様」と呼ばれています。
キリマンジャロ
キリマンジャロの生産国はタンザニアです。
酸味とコクが強く、甘い香りが特徴のコーヒーです。
雑味が少ないため飲みやすい点で人気のコーヒーです。
コナ
コナの生産国はアメリカのハワイ島です。
強い酸味とフルーツのような甘い香り、さわやかな酸味が特徴のコーヒーです。
キリマンジャロ、ブルーマウンテンに並び、「世界三大コーヒー」と称されています。
マンデリン
マンデリンの生産国はインドネシアです。
しっかりとした苦味とコクがあり、酸味は控えめです。
また、ハーブやシナモンのような上品な風味があることが特徴のコーヒーです。
コクはそのコーヒーが持つ苦味や酸味などと相まってコーヒーの味を特徴付ける重要な指標です。
コーヒーが持つ特徴によってコクの姿もさまざまです。
自分好みの味やコクのコーヒーを探してみるのも面白いですね
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まとめ(「コク」の正体と味への影響・効果)
コーヒーの「コク」の正体や、コクがコーヒーの味に与える影響や効果について以下に整理しました。
- コクの正体は「苦味や酸味といった味そのものではなく、香りや食感、口に入れた時の濃厚さや味の広がり(後味・余韻)等を併せ持ったもの」
- コクがあることで、コーヒーはより豊かな香りや濃厚さ、口の中での味の広がり(後味・余韻)を感じられるようになる
- コーヒーが持つ特徴によってコクの姿もさまざまであるため、自分の好みに合った味やコクのコーヒーを探してみるとおもしろい
コーヒーの「コク」の程度は、コーヒー豆の挽き具合や焙煎度合によっても変わります。
コーヒー豆の挽き具合や焙煎程度については以下の記事をご覧ください。
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