「冬キャンプはハードルが高いと聞くけど、安全に楽しむには具体的に何に気をつけたら良いの?」
「冬キャンプの安全に関する注意点を知りたい!」
「安全上の注意ポイントを理解して冬キャンプを楽しみたい!」
こちらの記事はこのような疑問や要望をお持ちの方に向けて書いています。
キャンプを始めて間もない方の中には、
「冬キャンプはハードルが高いから初心者の方は手を出さない方が良いですよ」
といった話を耳にされる方が多いのではないでしょうか。
確かに、キャンプを全くしたことのない方が、初めてキャンプをする季節として冬は適切ではありません。
また、冬キャンプは他の季節のキャンプと比べて安全に関する注意点が多いので、キャンプを始めたての方にとって冬キャンプのハードルが高いのは事実です。
とはいうものの、初心者キャンパーさんが冬キャンプをしてはいけないわけではありません。
キャンプを何度か経験したことがあるキャンパーさんであれば、冬キャンプ時の安全に関する注意点に気をつければ、冬キャンプを安全に楽しむことができます。
では、「冬キャンプ時の安全に関する注意点」とは具体的にどのようなことなのでしょうか。
そこでこちらの記事では、これから冬キャンプを始められる方が安心して始められるように、冬キャンプ時の安全に関する注意点を具体的に解説します。
季節を選ばず1年を通してキャンプに行く筆者が、これまでの冬キャンプでの経験や失敗を踏まえて詳しく紹介します
結論
先に結論から記載します。
冬キャンプ時の安全に関する5つの注意点は以下のとおりです。
以降で詳細を解説します!
そもそも冬キャンプはなぜハードルが高いの?
冬キャンプにおける安全上の注意点について解説をする前に、本章では、そもそもなぜ冬キャンプはハードルが高くなるのかをご説明します。
冬キャンプが他の季節のキャンプと比べてハードルが高くなる理由は以下のとおりです。
寒い場所に長時間滞在する
まず、当然のことながら冬のキャンプはとにかく寒いです。
日中は1ケタの気温となることはザラですし、夜間や未明は氷点下となることも多いです。
よく冷える地域であれば、日中でも氷点下となる場合もあります
非常に気温の低い場所に短時間だけ滞在する分にはさほど影響はありませんが、冬キャンプではその寒い場所に長時間滞在することになります。
とにかく寒い場所に長期間滞在する点が、冬キャンプのハードルが高くなる理由のひとつです。
このため、冬キャンプでは暖房器具等による寒さ対策が必須です
冬キャンプ時のテント内での寒さ対策については以下の記事をご覧ください。
寒いから暖房器具等の荷物が増える
冬キャンプでは、非常に寒い場所に長時間滞在するため、暖房器具をたくさん持っていきます。
このため、キャンプに持っていく荷物が他の季節のキャンプと比べて非常に多くなります。
ストーブや電気毛布、ラグやマットといった、スペースが必要な荷物をキャンプ場に持っていく必要がある点も冬キャンプのハードルが高くなる理由のひとつです。
冬キャンプでは、たき火の時間も長くなりがちのため、持っていく薪の量も多くなります
冬キャンプ用のストーブ選び(石油 or 薪)の基準については以下の記事をご覧ください。
荷物が多い分キャンプの準備と設営・片付けが大変
暖房器具等を持っていくことで荷物が増えると、車への荷物の積み込みや、キャンプ場での設営・撤収に時間と労力を要します。
初心者キャンパーさんにとっては、冬の季節以外のキャンプであっても準備と片付けは非常に労力を必要とします。
ただでさえ負荷が大きいキャンプの準備と片付けが、さらに大変なものになる点も、冬キャンプのハードルが高くなる理由です。
車もスノータイヤ等の冬対策が必要になる
冬のキャンプ場では雪が降ることがあります。
また、キャンプ場は自然豊かなロケーションである場合が多いため、キャンプ場にたどり着くまでの道中で雪が降っている可能性もあります。
このため、雪による車両事故を起こさないためにも、冬キャンプでは、車をスノータイヤに履き替える等の対策も必要になります。
また、雪が降った際は、車周りの雪かきや、車の窓に積もった雪を落とす必要があるため、タイヤ交換だけでなく、雪かきスコップやスノーブラシ(車に積もった雪を落とすブラシ)も必要になります。
タイヤ交換の労力と、夏タイヤを保管しておくスペースの確保が必要となるため、冬キャンプはハードルが高くなります。
ハードルが高い冬キャンプを少しでも快適に過ごすための方法は?
前章でご紹介したとおり、「寒いところでの長時間滞在」、「寒さ対策のため増える荷物」、「準備や設営・片付け作業の負荷増大」、「車の冬対策」が冬キャンプのハードルを上げている主な要因です。
ということは、これらの要因による影響を少しでも緩和できれば、初心者キャンパーの方であっても冬キャンプを快適に過ごすことができます。
冬キャンプを少しでも快適に過ごす方法(冬キャンプのハードルを下げる方法)は以下のとおりです。
人によって多少の違いはありますが、冬キャンプをしている人は概ね以下のような対策をして冬キャンプを楽しんでいます(冬キャンプのハードルを下げています)。
暖房器具等を使用して暖かく過ごす
テント内の空間を暖めるために、ストーブやヒーターといった暖房器具を活用しましょう。
また、心地よく眠るためには、就寝時のシュラフ内を暖めておくことも大切なので、電気毛布やカイロ等を活用してシュラフ内を暖めましょう。
荷物の量が増えて車に載せられない場合はルーフキャリアをつける
暖房器具等を荷積みすることで、もともとの車載スペースが足りなくなった場合は、車にルーフキャリアを設置しましょう。
ルーフキャリアを設置することで、車外にも積載スペースを確保することができるため、荷物が多くなる冬キャンプにおいてルーフキャリアは心強い味方です。
可能積載重量に注意して荷物を載せるようにしましょう!
車のルーフキャリア選びのポイントについては以下の記事をご覧ください。
準備や片付けのうち家でできる作業はなるべく家でする
準備作業や片付け作業のボリュームが多くなると、全てをキャンプ場でしていたのでは、のんびり過ごす時間が短くなってしまったり、撤収時刻に間に合わなくなってしまいます。
このため、準備作業や片付け作業のうち家でできる作業はなるべく家でするようにしましょう。
例えば夕食の仕込みであれば、野菜を切ってタッパ―やラップで包んで小分けにしておけば、キャンプ場で仕込みをする手間が省けます。
また、片付け時の洗い物であれば、汚れがひどくなければ家に持って帰ってから洗うことで、キャンプ場での作業を減らすことができます。
作業ボリュームが多い場合は、キャンプ場ですべき作業とそうでない作業を分けて、キャンプ場では、キャンプ場ですべき作業を優先して実施するのがオススメです。
キャンプ場での時間をできるだけのんびりと楽しみましょう
準備や設営・片付け作業の担当を分担する
夫婦やカップル等でキャンプに来ている場合は、分担して作業を進めるのも冬キャンプのハードルを下げるポイントです。
作業分担の仕方はいろんなパターンがありますが、例えば、「重たい荷物を運んだり、テントやタープの設営作業をする人」と、「テント内やタープ内の細かな設営作業をする人」に分けるようなイメージです。
ソロキャンプの場合は作業分担できない分自分で全て決められるので、キャンプを心地よく過ごすための作業を自身で取捨選択しましょう
自身でのタイヤ交換が困難な場合はガソリンスタンド等で依頼する
スノータイヤへのタイヤ交換作業を自分自身でするのが困難な場合は、ガソリンスタンド等でお願いしてやってもらいましょう。
費用は必要になりますが、タイヤの取り付け不備で交通事故に至ることを考えれば安いものと思います。
貸倉庫を借りてタイヤ保管スペースを確保する
交換したタイヤを置いておくスペース確保が困難な場合は、貸倉庫サービスを活用しましょう。
【加瀬のレンタルボックス】 宅トラ冬キャンプ時の安全に関する5つの注意点を解説!
ここまで、冬キャンプのハードルが高くなる理由と、冬キャンプを少しでも快適に過ごす方法(冬キャンプのハードルを下げる方法)をご紹介してきました。
冬キャンプ時には、先述のような冬キャンプのハードルを下げる対策をとることになるため、キャンプを安全に楽しむためには、それに応じた安全に関する注意点を守る必要があります。
そこで本章ではいよいよ、冬キャンプ時の安全に関する注意点を解説します。
冬キャンプを安全に過ごすための注意点は以下のとおりです
ストーブ使用時は適度に換気し、一酸化炭素チェッカーを使用する
ストーブ使用時は一酸化炭素チェッカーを使用して、一酸化炭素中毒を防止しましょう。
冬のキャンプ時の事故で、一酸化炭素濃度の監視をせずにテントを締め切った状態でストーブを使用したことによる一酸化炭素中毒の事例が散見されています。
一酸化炭素中毒は死亡に至ることもある危険な状態であり、一酸化炭素自体も目には見えないため、換気と一酸化炭素チェッカーによる濃度監視をしっかりとして安全に暖をとりましょう。
ストーブ等の火種が衣類やラグ等に燃え移らないように注意する
ストーブの火種の近くにラグが敷かれていたり、衣服が接触したりすると、燃え移って火事に至る可能性があります。
このため、ストーブの火種の近くでラグを敷いたり、火種に衣服が接触することのないように注意することが大切です。
筆者と妻は、調理での熱源にストーブを利用しようとして火が着いているストーブの天板を外し、外した天板(熱くなっています)をテントの床面に置いてしまって、テントの床面とテントの下に敷いていたブルーシートを溶かし、穴をあけてしまったことがあります。
幸い火事には至りませんでしたが、一歩間違えばテント内で火事が起きていたと思うと今でもヒヤッとします。
冬は調理だけでなく暖房器具でも火を使用することが多くなるため、火事には十分に注意しましょう!
ルーフキャリアに載せる荷物はしっかりと固縛する
冬キャンプでは荷物が多くなりがちなため、ルーフキャリアに荷物を積む機会も増えるかと思います。
ルーフキャリアに荷物を積んで移動する際には、荷物の落下を防止するために、車で走り出す前に荷物の固定状態に問題がないかをキチンと確認するようにしましょう。
筆者はルーフキャリアに荷物をたくさん積んだ際、固定状態が悪かったインフレーターマットをルーフキャリアから落としてしまったことがあります。幸い本格的に走り出す前であったから良かったものの、例えば高速道路を走っている際に同じことが起きたらと思うとゾッとしました。
荷物の落下による事故を防ぐためにも、車を走らせる前にルーフキャリアの荷物の固定状態はしっかりと確認するようにしましょう
車のタイヤは必ずスノータイヤに履き替える
冬のキャンプ場や、キャンプ場までの道中は雪が積もっている可能性があります。
スリップしたり、車が立ち往生して動けなくなってしまうと、自分自身が危険にさらされるだけでなく、他のキャンパーさんにも迷惑をかけてしまいます。
また、キャンプ場内で車がスリップしてしまうと、他のキャンパーさんの車やキャンパーさん自身に接触させてしまい、ケガをさせてしまうおそれもあります。
このため、冬キャンプをする場合は、車のタイヤは必ずスノータイヤに履き替えましょう。
除雪用のスコップとスノーブラシを常備する
先述のとおり、冬のキャンプ場では雪が降ることがあります。
車の周りの地面に雪が積もると、車を動かすために除雪が必要となるため、除雪用のスコップを車内に常備しておきましょう。
また、車の屋根や窓に雪が積もると車を走らせられないため、スノーブラシ(車に積もった雪を落とすブラシ)も常備しておきましょう。
フロントガラスの上に積もった雪をどけるのは安全上大切ですが、屋根の雪をどけておくことも同様に安全上大切です。
屋根の雪を放置したまま走り出すと、ブレーキを踏んだ際に屋根の雪がフロントガラスに落ちてきて、運転中に全く前が見えなくなった例もあるため、屋根の雪も必ず落とすようにしましょう。
車の雪をしっかり落として安全運転を心がけましょう!
まとめ
冬キャンプ時の安全に関する5つの注意点は以下のとおり。
安全に関する注意点をしっかり守って冬キャンプを安全に楽しみましょう!
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